雷句誠です。6月18日19日と宮城県石巻市へサイン会に行っていました。宮城県石巻市は、東日本大震災の津波の被害がとても大きい町です。そこの子供達に笑ってもらおうと言う、そんな目的で行ってまいりました。

この企画を立案したのはビースマイルプロジェクトと言うボランティア団体(詳細はこちら→http://www.besmile.org/?action_home=1)の本そういちさん(漫画家)です。本先生のこの企画を森川ジョージ先生が知り、その森川ジョージ先生が今回私を誘ってくれました。今回の参加メンバーの漫画家さんは

細野不二彦先生
森川ジョージ先生
藤原カムイ先生
西原理恵子先生
藤栄道彦先生
藤沢とおる先生
西本英雄先生
福本伸行先生
本そういち先生
そして私雷句誠です。

18日は被災地を回り、お花を添えたりしました。
ここは日和山公園です。
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この公園からは津波によって被災した港が一望できます。震災直後、テレビで見た景色から随分ガレキが整理されていますが、それでもやはりその爪痕はまだまだ大きく、重いものでした。
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この景色を眺めていた森川先生が私のところに来て「僕たちの漫画を読んでくれた人達がどれだけここにいたと思う?辛いよね・・・」と、沈んだ表情で語りかけてくれます。本当ですね・・・

そして一望できるところにたくさんのお花が・・・私達もお花を添えてお参りをします。
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その後に石ノ森漫画館を訪ね、
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自衛隊の第20普通科連隊を見学しました。たくさんの車両があります。
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自衛隊の皆さんはこのテントで何ヶ月も復興の為に作業をしています。過酷だと思います。
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ここで活動内容などの説明を受ける事ができました。後でまた描きますが、自衛隊には本当に感謝です。

18日の最後、今日は被災から100日目という事で慰霊祭が行われていました。その大きな献花台にお花を添える時、ここで見た被災地の生の姿と亡くなった人への思いがわき上がり、自然に涙が出ます。

翌日の19日石巻市渡波小学校へ訪問、サイン会をします。サイン会開場につくと、森川先生がスッと子供達に駆け寄り、明るくお話を始めます。特別扱いではなく、自然に、近所の子供と接する様に会話してました。
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サイン会の様子です。ビースマイルプロジェクトのスタッフさんが写真を撮ってくれてました。この様に教室のなかでしました。
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ガッシュやモノコのサインをとても喜んでくれました。もちろん他の先生方のサインも大喜びしています。あらかじめサインボードにこのイベント用のイラストを印刷していたのですが、その上で実際に絵を描いて渡しましたよ。はじめはうつむきながら、モジモジして紙をもって来る子が、絵を描いて渡すと、パッと顔が明るくなるのですね。それがとても嬉しかったです。

この時はここの避難所でボランティアのお祭りの様な事が行われていて、とても賑やかです。
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町を車で見て回っている時は商店街は壊滅、活気を取り戻してきてはいるものの、まだとても寂しい感じがしていたので、たくさんの人が元気にしているこの姿を見る事はとても嬉しかったです。そしてボランティアの方々がこれだけたくさん動いてくれている事も・・・
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私達漫画家も参加しての餅つきも行ないました(写真は福本伸行先生ですよ。)写真でもわかるようにとても良い雰囲気でした。
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いろんな出店で明るい顔が見れました。子供達の笑顔が見れるのは本当に嬉しいですね。
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その交流会からの帰り道は、被災の大きかった女川町を通って大川小学校へいきます。とある場所から大きな被害を受けた景色に変わります。
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言葉を失います。この様な景色がずっと続き、大川小学校へ・・・
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ここは生徒の7割が津波にのまれ亡くなりました。この様に献花台が置かれ、たくさんのお花が・・・
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私達もお花や漫画を供え、お参りをします。
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とても悲しい現実です。しかし、自衛隊の人の説明によると、ここの子供達よりも遥かに多い子達がこの被災で亡くなっていて、ここだけが酷いという訳ではない。もの凄い数の亡がらを捜索、収容したと言います。改めて、この災害の大きさ、酷さを感じます。気をゆるめると涙が出そうになります。

大川小学校を離れ、地元のラジオ石巻に出演し、最後に自衛隊の仙台駐屯地にお邪魔して自衛隊の活躍をみました。やはり、もっと自衛隊は誉められるべきです。一番辛い仕事(行方不明者の捜索、遺体の収容、ヘドロやガレキの撤去)をあのテントを拠点に何ヶ月もやり続け、街を本当に今の状態まで戻しました。被災直後のあのガレキの山、私は目の前にして「なんとかしろ」と言われても、きっと何も出来ません。どうして良いのかも解りません。それを車が通れる様にし、人が戻れる状態まで頑張ったのです。もちろん、ボランティアの方や、他の支援団体さんのお力も大きいと思いますが、自衛隊の活動は別格だと思います。感謝です。本当にありがとうございます。

心に多くのものを刻んだ今回の石巻市訪問となりました。継続的な支援が必要だと、改めて思いました。あと、日本人の底力も感じました。3ヶ月であの地獄の様な風景からここまで戻ると誰が想像できたでしょうか?もちろんまだガレキの山はそこら中にあります。 でも、確実に復興への歩みを進めています。

最後に食べた仙台のお寿司も本当においしかったです。森川先生が「俺が今回誘ったから」と、ごちそうしてくれました。「ここでお金を使うのも大事な事だ」とも・・・そのとおりですね。美味しくいただきました。

西本先生はウニのお寿司を笑顔で注文してました。

ごちそうさまでした。(写真には収めませんでしたがカツオの刺身が絶品でした。当たりです。)
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本先生を始め、参加した漫画家の皆様、ビースマイルプロジェクトのスタッフさん、宇和川恵美さん(声優さん)2日間ありがとうございました。食事の時はとても楽しくお話が出来て、それぞれの訪問地で、たくさんの感想を語り合えました。始めて合う漫画家さんも多く、それでも皆さんと仲良く今回の旅を歩く事が出来ました。また是非お会いしたいですね。ありがとうございます。そして本当におつかれさまでした。

現地で案内をしてくださった職員の方々、自衛隊の方々にも本当に感謝です。これからもきっと日本中が応援を続けます。頑張って下さい。